ジョニイの無目的室

目的なく、ただつらつらと。

日本の昔話

日本昔話の紙芝居を作るようになって
一年ぐらいになる。

やっていたバンドがうまくいかず、
一人でできる表現はないかと模索していたとき、
ある友達夫婦がイベントで紙芝居を見たという話をしてくれた。
それは従来の紙芝居とちがい、
ジャンベなどの打楽器を使ったりして、なんだかヒップホップ的でさえあったらしい。

それを聞いて、
紙芝居って色々やれそうだな、
おもしろそうだなと思ったのがきっかけだ。

それから図書館に行き、
貸し出しされている紙芝居を物色して、
「たべられたやまんば」を借りてきた。
その紙芝居をカフェイベントで披露しようと
思っていたが、結局そこまで手が回らず
できずじまいになった。

でも紙芝居を作りたい、やりたい、
という気持ちはずっとあって、
じゃあ自分で作ろうとなったときに、
では何を題材に作ろうかなと考えたが、
別段やりたい内容も思い浮かばなかったので、
「たべられたやまんば」みたいに昔話をベースに
自分でちょっとアレンジして作ってみようかということになった。

それでさっそく紀伊國屋に行って、
柳田國男の「日本の昔話」という文庫本を買った。
2〜3ページぐらいのお話がたくさん載っていて、
ネタを探すのにはちょうどいい。

読んでみると、
二つめのお話に「海月骨無し」というのがあった。

1ページ半ちょっとのその話に
完全にやられた。
新鮮で、おもしろくて、驚いた。
話の筋や世界観、出来事を簡潔すぎるぐらいシンプルに伝える語り口や、ある種のドライさというかクールな感じ含めて全てにやられた。

昔話ってこんなにおもしろいのか。
と、ゾクゾクした。

一冊読み終え、
他のお話から「海月骨無し」ほどの衝撃は受けなかったが、
普段、自分が映画やドラマなどで触れるような物語とは完全に一線を画した物語世界がそこにはあって、
自分の凝り固まった世界観を、淡々と破壊してくれた。

そして、
この得体の知れない日本昔話という代物を紙芝居にする、ということを、
自分の表現活動の一つの核にしようと思った。

表現活動なんていうと大げさだが、
自分には、
とにかくなんでもいいから、
自分の中にあるエネルギーを外にぶっ放すための何かが必要みたいだ。

自分にとってはそれが
創作であり、表現だ。

人を楽しませたいというのはもちろんあるし、
自分はけっこうサービス精神が旺盛なほうだとは思うけれど、
やっぱり自分が気持ちいいとか、納得するということなしには、成り立たないと思う。

「日本の昔話」に出会ってから
一年以上が経つが、まだ人前で昔話の紙芝居を披露したことはない。
紙芝居動画を作って、
YouTubeにアップし続けている。
一年かけて、30本できた。

YouTubeチャンネルを立ち上げて1本目に作ったのが、
「海月骨無し」を原作にした「くらげ骨なし」だ。

この話が「日本の昔話」の序盤に登場していなかったら、
こんなことは始めていなかったかもしれない。

今夜もし少しでも時間があれば、
三年寝太郎」の続きを描こうと思う。